ほっと一息 ♪ Cappuccio イタリア・フィレンツェ伝統工芸 |
イタリアと日本を行き来。革と紙を使ったフィレンツェの伝統工芸である製本・装丁に魅せられ☆日々、修業と制作に打ち込むMisuzuのブログ
by bella_serenita
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早くも、マエストロに弟子入りしてから3つ目の制作品です。
今回制作の『本』は、私のマエストロ(お師匠様)の オリジナルデザイン となります。 『製本』は、フィレンツェの伝統工芸。 ですから、フィレンツェ中に多数の工房が ひしめき合っています。 その中にあって、 マエストロであるエンリコ・ジャンニーニ(Enrico Giannini)氏は、 様々なオリジナルデザインの作品を産出し、 その多くのデザインを 多くの他の工房が 見習い、制作することもあるのです。 ⇊ まるで孔雀の羽根のようなデザインのマーブル紙。エンリコの手によるもの。 とっても繊細な柄ですよね。同系色のグラデーションがシックです。 私も早くこの様に職人技が輝る、マーブル紙を作れるようになりたいなぁ...。 マーブル紙については、また別の機会にご紹介する予定です。 ⇊ これまでの2つの作品との相違点 閉じ紐が付いている。 鍵ではないので、秘密の日記帳(!!??)に使用... という訳には行かないのですが。。。 革紐を使用していますが、 素材を変えることにより、見た目の印象もガラリと変わります。 この革紐もちゃんと私が細く切り出しています。 今回のような製本のデザインを 私のマエストロのエンリコが 考えた目的は... コストを下げつつも、 伝統工芸技術も用いて、 良いデザインの物を制作するため。 では、どこでコストを下げているのか? その1: 今回は、角に補強用(デザイン性もあり)の革を貼り付けていない。 その2: 更に、背表紙の飾りを付けていない。 このタイプの背表紙に使用する革は、薄くする必要性が無いため 革を削ぐ作業が不要となるのです。 この革を削ぐ作業は、 マエストロからの際に 「まだ、教えるには早い!」 と言われた、例の難しい作業です。 今回は、厚い革の使用のため、 背表紙の骨と言いますか芯となる紙を入れないのです。 その分、かなりの厚手の革を使用しています。 手仕事/ハンドメイド(fatto a mano)物は、やはりパーツが多くなると その分手間も時間もかかるのです。 この革の色(濃い青)、とても綺麗でしょう-☆ 日本では、なかなか見かけないような気がします。 もし、ご存知の方や見かけたことのある方がいらっしゃいましたら、 教えて下さい(ペコリ)。 実は今回は、ちょっと失敗談があります。 背表紙と中のノート部分の紙をくっつける時点で スペースの取りが足りず、 本を開くと キツイのです。 この事を糧に、 次回以降は、同じ失敗をしないように 成長し続けます!!(失敗はやはり成功のもと) #
by bella_serenita
| 2010-08-09 18:02
| 作品
前回のブログで紹介しました、初めての製本作りの直後の作品をご紹介します。
今回は、 前回と同様にスタンダードな形のものに マイナーチェンジ してみました。 ⇊ この色の組み合わせもナカナカのものではないでしょうか(お気に入り☆)。 ちょっと男っぽいカンジですが、女性が使ってもイイですよね~。 前回の と比べてみると、 補強のための角の革貼りをしていないのです。 理由は、 第1号のものより、サイズを小さくしたため。 角に革を貼るとデザイン的に重く見えてしまうのです。 ⇊ この背表紙、やっぱり好きっ。 マーブル紙もいかにもマーブル(大理石)模様でしょう?!! ⇊ 今回も中身は、白紙タイプのものでございます。 ⇊ はいっ、皆様。ここで、赤い矢印部分に注目! この中の紙と外装の革の部分を繋いでいる部分。 ヨーロッパのアンティーク本などに使われている技法です。 糸でちくちくと縫いこんだり、 革を貼ったり と、技法は様々とありますが 今回は、革貼りにしています。 この作業、とっても難しいのです。 実際、私のマエストロも 「最近はあまりやらないなぁ~。」 とのこと。 フィレンツェの職人さんで得意な人、結構少ないようです。 ちょっと、ここで自慢しちゃいます!! (へへっ) 実は私、細やかな作業がと~っても得意で大好きな性分なのです。 ですからこの作業を終えて、 マエストロ・チェックして頂いたところ とっても、誉めて頂きました♪ マエストロのお墨付きでございます。 #
by bella_serenita
| 2010-08-03 16:32
| 作品
今回は、私が魅せられて修業し始めたイタリア・フィレンツェの伝統工芸の一つである『製本』の第1号の作品をご紹介します。
なぜ、この伝統工芸に興味が湧いたのか? どこの工房で修業し始めたのか? この話は、また別の機会に... さて、修業のために弟子入りした工房での初の作品 といいますか、マエストロ(お師匠さん)のエンリコに教えてもらいつつも制作。 製本という意味では最もスタンダードな形のもの。 マーブル紙と有名なフィレンツェのなめし革の組み合わせ。 初めて作ってみて、 『とにかく大変...。』の一言に。 そりゃあ、もちろん何から何まで初めてですからっ! 1つの製本を完成させるには、様々な工程があります。 1) 紙を裁断する。 2) 本を縫う。 3) 革を削ぐ。 4) 加工する。 その他、諸々... この工程の中で、 (3)番目の革を削ぐ作業は、 この時の制作で教えてもらえませんでした。 マエストロ曰く、「まだ、教えられない!!」とのこと。 さすがに、1度目に全工程はムリです。...ハイ... しかし、初めてにしては見事な完成ぶり☆ (マエストロの助けがあったわけですが) すっかり製本の魅力にどっぷりハマりました。 ⇊ ちょっと渋い色の組み合わせです。マーブル紙も味があるでしょっ(ふふっ) ⇊ こちら本の背表紙。ヨーロッパの古い・アンティークなタイプの本には、このような背表紙のものが多いです。 どのような仕組みになっているか...秘密です。でも、いずれ紹介するかも。 ⇊ 表紙の角にも革をはります。補強や長持ちをさせるための意味があります。 物によっては、デザイン的にもあった方が、全体が締る要素もありますね。 この本の中身は、白紙なんです。 制作段階で中を変えれば、様々な用途に使うこと出来るんです。 今後も作品をご紹介していきますね。 #
by bella_serenita
| 2010-08-02 14:09
| 作品
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BOTTEGA CAMPANELLA こちらのブログで紹介の作品やサイズ・色を変えた製本のオーダーを受け付けています。また、古くなってしまった大切なアルバムや本のカバーを革のカバーに付け替えてみませんか。検索
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